映画『キングダム』原作ファンも認める仕上がりで実写化成功か

名作『キングダム』は漫画だけでなく映画もおもしろい!

前々から気になっていた実写版の『映画 キングダム』(2019年4月19日公開)を、アマゾンのプライムビデオで観てみました。

キングダムは、紀元前中国の春秋戦国時代を舞台にした、原泰久氏作の大人気漫画作品です。

単行本発行部数は56巻刊行時点で4700万部を突破。すごい。

映画キングダムは、原作の単行本1~5巻で描かれている「王弟反乱編」と呼ばれるストーリーを映画化したものです。

漫画キングダムは、もう今の時点で大作であり名作と呼んで差し支えないと思います。

そういう原作作品の実写映画化って、ちょっと期待半分・不安半分みたいなところ、ありませんか?

そんななかでこの映画キングダムは、観てみた感想として実写映画化成功と言って良いのではないでしょうか!?

原作ファン(私)も納得。レビューしてみたいと思います。

キャストの選定に”本気”を感じる

漫画原作の実写化となれば、どのキャラクターを誰が演じるか?ハマり具合はどうか?が最も大きな関心事のひとつですよね。

“網羅”は公式サイトでしっかりされていますので、ここでは個人的に気になったキャストを挙げてみます。

楊端和(ようたんわ) →長澤まさみ

「山の民」の女王・楊端和。

長澤まさみさんの楊端和は、これは非常にアリ!ですね。

  • 美人だけど強そう。
  • 美人だけどデカい。
  • 美人だけど可愛すぎない。
  • 細すぎない。
  • 若すぎない。

楊端和実写化を日本人で候補を思い浮かべてみると、他にいるだろうか?と思うほど。

映画キングダムを観るに当たって、「長澤まさみ 太もも」というキーワードは事前にどこからともなく耳に入っていました。

楊端和って、腕は出してたけど脚はあんな出してたっけ?あれはサービスカットでしょうか。

政(せい)=嬴政(えいせい) →吉沢亮

あの顔の端正さ、濃さ。ビジュアルはまさに実写版・政。

頭脳明晰で意志が強そうなあの喋り方も良い、政でしたねぇ。

貂(てん)=河了貂(かりょうてん) →橋本環奈

「千年に一人」の美少女を河了貂役に投入。

でも河了貂がちょっと美少女化していくのは後の話。

この王弟反乱編の頃の貂は、カテゴリー分けするなら「ガキンチョ」だったと思います。

橋本環奈さんの貂は原作で進行中の「今の河了貂」に近いですね。

王騎(おうき) →大沢たかお

キングダムの王騎といえばとっても重要な役どころですが、これはある意味ではかわいそうな気も。。

だってあの顔面と肉体、再現ムリ!

大沢たかおさんはこの王騎の役作りで肉体改造に取り組み15kgもの増量を行ったそうです。

でもこちらとしては身長2m級・ボディビルダー並の筋肉・個性的過ぎる顔面の王騎を思い描いて見ていますので、如何せん華奢に見えるしイケメンです。

顔だけならアメトーク「キングダム芸人」の平成ノブシコブシ吉村氏の方が似てましたね。

 

しかししかし!あの喋りは抜群でした。

原作でキャラとセリフから思い浮かべていた王騎の口調そのものですよ。さすがです。

実際この大沢たかおさんの王騎役は称賛の声も多いそうです。

非常に難しい役に挑み可能な限り近づけた役者魂に対してかもしれないですね。

漫画→実写のビジュアル再現度

漫画は漫画。漫画のキャラクターを実写で忠実に再現しようとするとどこかにムリが生じる場合がある。つまりなんだかおもしろい感じになることもあります。

「ソコ再現するんだ。。」は原作ファンの密かな楽しみ方だと思うのです。

映画キングダムでもいくつか目に付きましたよ。

→公式サイトはこちら

成蟜(せいきょう)のもみあげ:
なにこのもみあげ…と思ったけれど、たしかにあんな髪型だった!

王騎(おうき)の3本顎ヒゲ:
およそ現実ではあり得ない漫画的なあの顎ヒゲですが、顔面の再現がなかなか難しいと思われる中で、王騎のキービジュアルとして(?)採用されたようです。

肆氏(しし)の額のギザギザ:
不自然な肆氏の額を完全実写化!そこ再現するんですね。

ここがちょっと残念!映画キングダム

単行本で50巻以上刊行されているうちの5巻分程度とはいえ、2時間の映画サイズに収めるのはなかなか大変な作業でしょう。原作をまんまトレースするのではなく、どこに焦点を当ててどこをカットするか、も制作の頭の悩ませどころであったはず。

え〜これカットしちゃったの〜?!となったポイントもいくつか挙げてみます。

「河了貂也!」は見たかった

漫画キングダム序盤で連発されていたテンの自己紹介(?)「河了貂也!」。

映画キングダムでは残念ながら見られず!

なんでやんなかったのかなあ〜。一応撮影はしたと思うんですよね、キングダムの名台詞だし。

この映画のテイストとして、あんまりコミカルな感じにしたくなかったんでしょうか。

確かに意味はよくわからないんだけど、ないとなんか寂しい。見たかった原作ファンも多いのでは?

騰(とう)の活躍がなく寂しい

六大将軍・王騎の副官、”ファルファル”の騰です。

映画で演じたのは要潤さん。

漫画原作ではいい味出してる人気のキャラだと思いますが、今作では残念ながら存在感なし。

原作ではこの「王弟反乱編」でもすでに、すっとぼけた言動と、不気味な強さ、両方を観せていた騰ですが、映画ではそのへんもカット。時間の関係でしょうか。

要潤さんの騰ってどんな感じだろう?と興味があったのですが、ハマり具合を確認できるほどの登場シーンがありませんでした。「いたけど、いただけ」。

上司=王騎と部下=騰のボケ・ツッコミも、この序盤のキングダムの見どころのひとつだと思うんですけどね。見たかったな〜。

壁(へき)のあんちゃん、存在感薄すぎる

あの満島真之介氏が演じているのは誰だろうか?その他大勢ではなさそうだけど。。と思いながら映画を見ていて、後からweb検索してようやくわかりました。

「あ、壁なんだ」

このキングダムを映画化する中で、原作から一番カットされていたのが壁の存在ではないでしょうか。

この「王弟反乱編」で出番を削られてしまうと、今後もう壁が活躍する場面って、、あったっけ?

Amazonプライム・ビデオ で観られる

この映画キングダム、私はAmazonプライム・ビデオで観ました。

これがレンタル500円 →その後Amazonプライム会員なら無料に! で自宅に居ながらにして観れるんだから、いい時代ですね。

Fire TV Stickもあると自宅のTVで簡単に視聴できて便利です。

終わりに

ここまで書いて、主人公の信に一言も触れていないことに気づきました。笑

「脇役」と呼ぶのがためらわれるほど魅力のあるキャラクターがたくさん出てくる、その群像劇ぶりこそキングダムです。

また、信・政・貂・楊端和ら、主要キャラクターたちにはいずれも原作の「王弟反乱編」の頃よりも年齢的に上のキャストがあてられているように思われ、つまりかなり続編を意識した配役とも感じました。

映画キングダム、なかなかイイ出来ですよ。気になったら是非観てみてください。続編にも期待したくなるのではないでしょうか。

 

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