2019年のセ・パ交流戦が終了しました。6月末から通常のペナントレースが再開しています。
そんな折、西武中村剛也は“交流戦最強打者” 通算成績は本塁打&打点の2冠をキープ という記事を見かけました。
セ・パ交流戦は2005年から行われている日本プロ野球のインターリーグで、2019年で15年目ということになります。
なるほど西武中村か。。
個人的な感想としては、フリーアンサーではおそらくなかなか当たらないけれど、言われてみれば納得、、という結果です。
さて、当サイトでは野球選手を語るときは敬称略でいかせて頂きます。
新型コロナウィルス影響で2020年シーズンはセ・パ交流戦が開催中止となりました。
したがい当記事の数字は2020年シーズン終了後も有効です。
目次
交流戦通算本塁打・打点の2冠王:中村剛也
通算本塁打数は独走
ホームランについては、中村は2019年の交流戦で5本を追加し通算77本。
2位が巨人-阿部慎之助の通算60本であり、現在の年間18試合という交流戦の試合数からしても、中村の独走状態と言って良いでしょう。
通算打点は2019年の交流戦でトップに立った
打点については、2019年の交流戦開始前の時点で182打点で歴代2位に位置していました。
2019年6月4日の交流戦初戦で、中村は延長戦でサヨナラヒットを打ち、これが通算183打点目。交流戦通算打点でトップタイとなりました。ちなみに1位で並んだのは、当サイトで「NPB平成最強の右打者」に推すアレックス・ラミレス。
続いて6月7日のベイスターズ戦、つまりトップタイで並ぶラミレス(当時)ベイスターズ監督の目の前で打点を上げ、通算打点で単独トップになりました。
最終的に2019年の交流戦で中村は23打点を積み上げ通算205打点に。2位のラミレスに22打点の大差をつけました。
交流戦最強打者・中村剛也とはどんな選手?
そんな交流戦の打撃2冠王・中村剛也とはどんな選手でしょうか。
- 2001年秋のドラフトで西武ライオンズから2位指名を受けて高卒でプロ入り。
- 出身高校は今をときめく大阪桐蔭高校。
- プロ入り以来西武ライオンズ一筋、2019年でプロ18年目。
- 2019年8月で36歳になる中堅からベテランに差し掛かる選手です。
- 愛称は「おかわりくん」。「くん」という年齢でもなくなってきましたね。
- 6度のシーズンホームラン王のタイトル獲得は、王貞治氏(15回)、野村克也氏(9回)に次いでNPB歴代3位。日本プロ野球史に名を残すホームラン打者と言えます。
- もっともこれを書くと、王さんの15回って凄すぎない?とは改めて思います。
大阪桐蔭の西谷監督が「プロに入ってからはホームランに特化したバッティングをしているが、中村の技術があれば首位打者をとっていてもおかしくない」ということを話していたインタビューを読んだことがあります。
打率が低くて三振の多いホームラン量産型の強打者、というデータからはなんというか「粗い」バッターを想像しますが、実際は非常に高い技術を持つ打者なのですね。
さてそんな中村がレギュラーになったのが、交流戦が始まった2005年です。この年が高卒プロ4年目。そして現在ベテランに差し掛かる現役の強打者ということで、交流戦の積上げ型の記録では有利になる条件が揃っています。
交流戦最強打者・中村を脅かす存在は?
中村剛也のホームランと打点の通算記録2冠王のポジションを伺う対抗馬は誰か?ランキング形式で見てみます。
▼2019年シーズン交流戦終了時点の通算本塁打10傑
順位 | 選手 | チーム | 本塁打数 |
1 | 中村 剛也 | 西武 | 77本 |
2 | 阿部 慎之助 | 巨人 →引退 | 60本 |
3 | 村田 修一 | 引退 | 55本 |
4 | A.ラミレス | 引退 | 47本 |
5 | 松田 宣浩 | ソフトバンク | 46本 |
6 | 和田 一浩 | 引退 | 43本 |
7 | 中田 翔 | 日ハム | 42本 |
7 | 山崎 武司 | 引退 | 42本 |
7 | 中島 裕之 | 西武・オリ・巨人 | 42本 |
10 | 李 承燁 | 引退 | 37本 |
10傑のうち5人→6人がすでに引退選手です。当然今後中村の数字を超えることはありません。
数字上一番近いのが2位の阿部慎之助ですが、学年で中村の5つ上の阿部が今からこの17本差を詰めるのは難しいと考えます。
→追記:阿部は19年シーズンを最後に現役引退。
5位のソフトバンク-松田は、2019年の交流戦MVPに輝きホームランも中村を超える7本を放った強打者です。ですが、中村と同学年で現在36歳の松田が、中村も現役で数字を伸ばす可能性があるなかここから31本差を詰めるのはさすがに厳しいでしょう。
上記10傑で唯一可能性があるとすれば、1989年生まれと最年少の7位(42本)中田翔か。
いずれにしても中村剛也の牙城は簡単には崩れないと考えます。
▼2019年シーズン交流戦終了時点の通算打点5傑
順位 | 選手 | チーム | 打点数 |
1 | 中村 剛也 | 西武 | 205打点 |
2 | A.ラミレス | 引退 | 183打点 |
3 | 村田 修一 | 引退 | 173打点 |
4 | 阿部 慎之助 | 巨人 | 171打点 |
5 | 松田 宣浩 | ソフトバンク | 158打点 |
打点はやはりホームランと似た顔ぶれが並びます。
ここも中村と同学年の5位「熱男」が47点差を抜き去ることが果たして可能かどうか。現に2019年も9打点分その差は逆に開いたわけです。
表外の通算8位の位置に149打点で日本ハムの中田翔がいます。現在のベテラン・中堅選手の中では、この大阪桐蔭の後輩が届くかどうかか。
ベテランの域に入りつつある中村の今後次第ではありますが、通算打点王も5年は安泰ではないでしょうか。
終わりに
データで見る「交流戦最強打者」を考察してみました。
通算本塁打王の西武-中村剛也が2019年シーズンをもって打点でもトップに立ち交流戦の通算打撃成績の2冠王に。交流戦最強打者と言って良いでしょう。
少なくとも今後数年中村のキングの座は揺るぎそうにありません。
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