日本プロ野球の歴代年俸ランキング【2021年版】

2021年1月下旬、米メジャーリーグのニューヨーク・ヤンキースからFAとなっていた、田中将大投手の楽天イーグルス復帰が決まり、大きなニュースになりました。

同時に注目を集めたのがその年俸で、歴代最高の9億円になると報道されました。

そこで日本プロ野球界の歴代の高額契約が、マー君9億、菅野8億/年俸6億円以上の選手一覧という記事になっていました。

ヒトのオカネですが、高額年俸は気になりますよね。

なお、例によって金額は「推定」。”そういうもの”として数字を楽しみましょう。

NPB歴代高額年俸ランキング【どの選手?いつの契約?】

下記一覧、NPB歴代最高年俸の日本人選手8傑、といったところ。

(出典:同上・日刊スポーツ

日本プロ野球界では推定6億円台が長らく年俸の事実上の天井となっており、最高年俸を語る上で「6億円」の線引きは一定の納得感があります。

1位:田中将大/楽天→9億円

7年間の米メジャーリーグ生活を経て、驚きの日本球界復帰。

決断に至る経緯の本当のところは本人にしかわかりませんが。

おぉ〜、楽天すげぇな

田中将大選手が復帰…

でも、それだけMLB の経営(運営)が苦しいんだろなぁ

(出典:上原浩治Twitter

上記はNPB・MLB両方をよく知る上原氏の感想。

メジャー球団からのオファーはかなりシブかったか。

楽天の石井一久GM兼監督は、契約合意した田中の年俸に関して「人のお金なので、僕が公開することはない」と具体的な金額に言及することは避けながら「球界最高年俸なのは間違いない」と明かしたといいます。

これを受けて、巨人・菅野の8億円を上回る推定9億円と報道されました。

ところで実際の年俸は??これも気になるなー

(出典:川上憲伸Twitter

元中日・元メジャーの川上憲伸氏は「9億じゃ済まないだろ」と暗に仰っておりますね。

2位:菅野智之/巨人→8億円

20年シーズンオフ、ポスティング申請でメジャーリーグ移籍確実と思われたところからの、驚きの巨人残留。

その結果21年シーズン年俸は、自身の歴代最高(タイ)・現役最高の推定6.5億円をさらに更新し推定8億円に

その後、上記の通り田中将大が推定9億円で楽天復帰となり、「歴代最高年俸」の期間は意外にも短いものになりました。

3位:佐々木主浩/横浜→6.5億円

ハマの大魔神が歴代3位にランクイン。

20年シーズンオフに菅野・田中に抜かれるまで長らく歴代最高額の位置にありました。

米メジャーリーグのシアトル・マリナーズから横浜に復帰した2004,05年の年俸です。田中マー君もそうですがこのパターンは高額になりがち。

本人ものちに「この頃はもう体がボロボロだった」と話していましたが、NPB復帰後は期待された往年の輝きは示せず、05年シーズンを最後に引退。当時の歴代最高年俸に見合う活躍とはいきませんでした。

ちなみに引退登板は故郷仙台での巨人戦、相手打者は同学年で友人の清原和博。

なぜかキヨマーの方が号泣していて大魔神はなんか泣けず。笑

一部物議を醸したようですが、記憶に残る引退登板でした。

4位(タイ):松井秀喜/巨人→6.1億円

日本プロ野球史上初めて年俸6億円を突破したのがゴジラ松井

2002年シーズンの年俸。松井が米メジャリーグに移籍する前年、日本プロ野球でプレーした最後の年です。

この年の松井は、本塁打王・打点王の2冠、最高出塁率、OPS1.153。

チームはリーグ優勝に、日本一の栄冠。

まさに最高年俸男の看板に恥じない活躍で、この年を最後にゴジラは海を渡る。

なお、20年シーズン終了時点で、シーズン50本のホームランを放った日本人打者は、この年の松井以来現れていません。

4位(タイ):柳田悠岐/ソフトバンク→6.1億円

現代の最強打者ギータこと福岡ソフトバンクの柳田です。

菅野はポスティング申請をした時点で当然メジャー移籍が前提、田中は21年以降もアメリカでプレーするものと思われており、当初21年シーズンは柳田が最高年俸選手となる、はずでした。

柳田は21年シーズン現役最高年俸の打者、ということになります。

6位(タイ):阿部慎之助/巨人→6億円

巨人の最強キャッチャー・阿部慎之助の2014年の年俸がここにランクイン。

但し、この2014年を境に阿部の成績は下降線を辿ることになります。

球界屈指の名門球団で、守備の要の正捕手、打線の要の4番、チームの要の主将、として君臨。

プロ野球の世界でこれほどハードな役割は他にないかもしれませんね。

6位(タイ):黒田博樹/広島→6億円

“男気”黒田の現役最終年の年俸。

海を渡りドジャース・ヤンキースというメジャー屈指の名門球団で成績を残し続け、20億円とも言われたメジャー球団からの高額オファーを断り古巣カープに”男気”復帰。

アラフォーの最晩年もなんのその、自身もきっちり二桁勝利をあげ、復帰2年目の16年に古巣に25年ぶりのリーグ優勝をもたらし、その年に現役引退。

完璧なストーリーを描き切った男。

カープで6億円は完全にキャパオーバーな気がしますが、この契約は必ずしも割高ではなかったか。

6位(タイ):金子千尋/オリックス→6億円

2014年オフの契約で、15年からの年俸です。基本年俸分は5億円で+出来高、とも言われているようですね。

14年の金子千尋といったら、最多勝/防御率1点台での最優秀防御率/チーム史上初めての沢村賞/リーグ優勝を逃しながらのMVP(チームでは96年のイチロー以来)、とまさに飛ぶ鳥を落とす勢いと言ったら良いか、NPBの投手としてすべてを手に入れていたあの頃。

さらに14年オフはポスティングシステムでのメジャーリーグ流出の可能性がある状況で、メジャー移籍との天秤のような要素が絡みながら成立した超高額契約。

しかし、結果的にここがピークだったと言わざるを得ないか、残念ながらこの契約が始まった15年シーズンから金子の成績は急速に下降してゆく。

しかもここまでの選手は単年・または長くて2年契約でしたが、金子の場合は4年の長期契約。やっちまったオリックス。

大物選手の高額契約って難しいですねぇ。

終わりに

今回のリストの歴代年俸上位8傑では、4名が引退選手、4名が現役選手でした。(20年シーズン終了時点)

現役のうち田中・菅野・柳田の3名は20年シーズンオフの契約で、21年シーズンの年俸ということになります。

楽天・田中は、1年ないし2年が終わったところで、米メジャーリーグへ復帰するのが既定路線であり本人希望。「アメリカにやり残したことがある」そうなので。

巨人・菅野は、こちらも21年シーズンオフに海外FAで改めて米メジャーリーグに挑戦するのがほぼ確実。

すると今回の「6億円以上」の8傑で、直近でランキングを動かす可能性が一番高いのは、ソフトバンク・柳田かもしれませんね。

以上、それではまた!

 

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