ジロ・デ・イタリア2021の個人総合優勝と各賞リーダージャージ獲得選手

ツール・ド・フランス、ブエルタ・ア・エスパーニャと並び、グランツール(世界3大自転車ロードレース)と位置付けられる「ジロ・デ・イタリア」。愛称は「ジロ」

「5月8日〜30日」のスケジュールで2021年のジロ・デ・イタリアが開催されました。

この記事では、ジロ2021の個人総合首位および各賞リーダージャージの獲得者をお伝えします。

個人総合賞:マリア・ローザ

個人総合優勝:エガン・ベルナル(イネオス グレナディアーズ)

2019年のツール・ド・フランスを制した若き王者が、2021年はジロ・デ・イタリアで個人総合優勝を果たしました。

特に2週目までは懸念された背中の故障の影響も見せず、個人総合優勝を争う各チームのエースの中でも1人抜きん出た力を見せる走りを続けていました。

ハイライト①総合首位を奪い取った第9ステージの走り

ラストの未舗装路の激坂区間をかっ飛んで行って先頭を走っていた2人をブチ抜き、そのまま独走でゴールに飛び込み、グランツール自身初の区間優勝(意外)。

強いチームに守られているだけのエースではない「このレースで一番強ぇやつ」の姿をそこに見ました。王者にふさわしい走り。とてもおもしろいステージでした。

ハイライト②マリアローザを区間2勝目第16ステージ

大会最高標高の「チーマ・コッピ」ステージを制したのが王者ベルナル。

ステージ最終盤、気づけば走行する選手を映すバイクカメラからの映像が途絶えてしまい、GPS計測のゴールまでの残り距離が減っていくのを眺めているだけのなかなかシュールなレース中継。

ゴールまで残りわずか、映像が届く定点カメラの画面に一番先に飛び込んで来たのがベルナル。

タイムを少々失うことも構わず、レインウェアを脱ぎ背中にしまい、しっかり王者の証のピンクジャージ姿でゴールラインを切り今大会2勝目。

「もうマリアローザ決まった、ひとりだけ強すぎる」皆にそう思わせたであろう第16ステージを、ベルナルの2つ目のハイライトに挙げます。

ポイント賞:マリア・チクラミーノ

ポイント賞:ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)

ポイント賞と言えばこの人、サガン。

ミスター・ポイント賞が、第10ステージのゴール前スプリントを制して区間優勝を果たし、ポイント賞首位を奪取!

ツール・ド・フランスで(なんと)7度のポイント賞を獲得しているこの自転車界のスターが、初めてジロのポイント賞/マリア・チクラミーノを手に入れました

山岳賞:マリア・アッズーラ

山岳賞:ジョフリー・ブシャール(AG2Rシトロエンチーム)

ブシャールは第12ステージでは山岳ポイント荒稼ぎ。

大会中盤以降、山岳賞次点の2位につけていたのは個人総合首位のベルナル。

ベルナルが2週目までの圧倒的な勢いそのままに3週目の山頂フィニッシュステージまで次々陥れるようなことになれば、山岳賞までベルナルが独占という展開もあり得ましたが、そうはならず。

ベルナルの3週目はマリア・ローザを堅守する戦いになり、一方で職人ブシャールはその後も加点、見事山岳賞の青ジャージを手に入れました。

新人賞:マリア・ビアンカ

首位:エガン・ベルナル(イネオス グレナディアーズ)

「新人賞」は、大会開催年(2021年)の間に25歳以下の選手が対象だそうです。

ベルナルが対象になるならそりゃあベルナルです。

新人の中で、どころか今大会の個人総合優勝ですから。

日本人出場者

新城幸也(あらしろゆきや/バーレーン・ヴィクトリアス)選手がジロ・デ・イタリアへ参戦、そして完走!

チームは大会序盤でエースのミケル・ランダをリタイアで失う苦しい展開。

しかしながら代理エースに昇格したダミアーノ・カルーゾがなんと表彰台の個人総合2位

新城選手としても自身がアシストする選手がグランツール2位の成績を残したというのは、過去最上位のリザルトだそうです。アシストとしてやりがいのあるレースだったでしょう。

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